企業の即応能力 3
・管理の安定度
昔は管理知識のほとんどないことからの生産の低調が多かったのですが、今ではその逆の現象が多くなってきています。
近頃では、経営管理の知識量が、書籍とか講習とかによって、急激に増大しています。
その結果、今まで知らないうちは平気ですましてきたことが、いろいろと気になり出し、やたら情報をかきあつめ、神経過敏的に、管理アクションを連発しています。
管理アクションというものは一般的にいうと、そのアクションの目指す欠点の改善にはたいがい役立ちます。
しかし、そのためにかかる工数(普通は管理者の消費時間ばかり考えて、そのアクションを実際に実行する作業者―直接工、間接工、他の担当者―のつぶれる工数や、そのために生じる遅れのためのあちこちでの手待ちなどの時間の消耗を考えに入れない)は、そのアクションの直接効果をはるかに上回ることになります。
そこで、月末になって意外に工数が消えて、仕事がかなり残ってしまうということになりがちです。
このことが、無知による手遅れの損失よりもはるかに大きな管理不安定をひきおこし、文字どおり"朝令暮改"を繰り返しているところも珍しくないのです。
この管理アクションは、何かの変換、すなわち、記憶の差し替え、段取り替え、品物の置き換えなど、正常業務の中断・棄却などを必要とします。
また、局部変換の全体への適合不充分から、混乱を起こすことになるのが普通です。
これが積み重なった過敏状態では、ショック症状を起こしやすいのです。
このような状態の中で転換を実行しようとすると、大混乱を起こす危険が大きいです。
そのような状態とならないためには、管理の安定度の高いことが望まれます。
また、管理の安定度が高いと、経営管理に対する信頼感が高く、安心して協力しやすく、転換の際の結束力も強いものです。